ソーシャルゲームにおけるローカライズ対応業務とは?
こんにちは、247です。
ここでは、ソーシャルゲームにおける「ローカライズ対応」の業務について、内容や注意点などを記載していきます。
ソーシャルゲームプランナー志望の方、ソーシャルゲーム業界に興味がある方は見てみてください。
コンテンツ
ローカライズ対応とは?
ローカライズとは日本語にすると「地域化」という意味で、ソーシャルゲームでのローカライズは
「あらかじめ想定していた地域とは別の地域でプレイできるように対応する」
と言えるでしょう。
日本のゲームを中国やアメリカで配信したり、逆に中国やアメリカのゲームを日本でプレイできるようにしたりといった対応のことです。
大きく「言語」「時間」「文化」の3つの項目において、地域化する必要があります。
言語のローカライズ
これは「翻訳」対応と、それに伴う対応です。
翻訳対応
これは文字通り翻訳で、たとえば日本用のソーシャルゲームをアメリカで配信するためには、各表示を英語に直す必要があります。
シナリオやキャラ名などのデータや、バナーの画像もですね。
文字数対応
これは翻訳対応に伴うプログラムもしくはデータの対応です。
言語を変更した場合、文字数が大幅に変更されます。
日本語の
とっても満足!
の7文字が、英語だと
I was very satisfied with that!
半角31文字(全角16文字)になるので、表示箇所によっては領域を大幅にオーバーする箇所がでてくるので、表示領域を広げたりなど対応する必要があります。
改行対応
これも翻訳対応に伴う対応です。
先ほどの
I was very satisfied with that!
という文章について、1行の最大表示文字が半角16文字だった場合、何も対応しないと
I was very satis
fied with that!
のように表示されてしまいまい、「satisfied」が2つの単語に分かれたように見えて理解しずらいという問題が発生します。
I was very sati-
sfied with that!
もしくは
I was very
satisfied with
that!
のように表示させる必要があり、プログラム側もしくはデータ側を調整する必要があります。
※以前何人かのネイティブの同僚に聞いたところ、前者の「-」で区切られた場合は通じるけど非常に見にくいから後者が望ましいとのことでした。
時間対応
これは、「時間差を考慮した設定を行う」という対応です。
例えば、日本はアメリカのワシントンD.Cより14時間進んでいます。
例えば日本で「1/1 0:00」に「正月ガチャ」というガチャ更新を設定していた場合、アメリカ版で同様の設定をするとアメリカのワシントンD.Cでは「12/31 10:00」にガチャがオープンしてしまいます。
そのため、アメリカのワシントンD.Cで「1/1 0:00」にガチャをオープンさせるためには「1/1 14:00」にオープンするように設定しておく必要があります。
このあたりは、運営するタイトルがどこの地域のサーバーを使用しているかによっても設定が異なるのですが、間違えてしまうと大変なので、しっかりとそのタイトルの決まりを守ることが大事です。
文化対応
これは、ローカライズ先の文化に合わせて運営していくということです。
文化といっても色々ありますが、実際にあるタイトルにおいて日本版からアメリカ版にローカライズした場合に対応したことを挙げていきます。
若い女の子の肌の露出は控える
日本ではゲームで(アニメでも)、中学生くらいの若い女の子がキャラクターモチーフにされることが多いです。
露出が多い戦闘服や水着を着ている中学生くらいの女の子のキャラは日本で人気ですが、アメリカでは若い女の子の肌をこれ見よがしに露出させることは倫理的にNGだと教えてもらったことがあります。
大人の女性がセクシーである分には受け入れられるのですが、若い女の子だとダメみたいです。
犯罪を助長すると思われるのでしょうか。
私が関わっていたタイトルでも、アメリカで配信する際は調整していました。
他にもキリスト教圏では、シスターのキャラがきわどい恰好をしてたりするのもNGのようです。
地域によって色々あるので、注意が必要です。
お金の消費タイミングを見極める
日本で世間一般的にお金を使うタイミングは、ゴールデンウィーク、正月、クリスマスですかね。
日本のソーシャルゲームは上記期間に合わせて金額高めのガチャを実装したりしますが、お金を使うタイミングは国によって変わります。
例えばアメリカではハロウィン、ブラックフライデー、クリスマスにお金を消費する傾向がありますので、この時期に金額高めのガチャを実装することで、利益が生まれやすくなります。
このように国によって消費タイミングは異なるので、ローカライズ先の地域の消費タイミングに合わせて施策を検討することが大事です。
NGワード
ほとんどのソーシャルゲームでは名前やチャットを入力する際に差別的・乱暴・下品な言葉を入れると
「使用できない文字が含まれています」
などの注意がでるように設定されています。
この使用できない言葉も、地域によって異なります。
地域によっては「ヒトラー」や「ビンラディン」など、歴史上のやべえヤツの名前をNGにしたほうがいい場合もありますので、ネイティブな人に確認するなどして、対応が必要となります。
まとめ
ローカライズ対応とは、ゲームを配信する地域の「地域化」を行う業務です。
ローカライズ先の方々が違和感なくゲームをプレイできるよう、様々な対応が必要です。
「卍」が使えない海外ゲームも多いよね。
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